幾文堂日記
版画家溝上幾久子のブログ☞銅版画、挿絵、絵本『オオカミ県』、版画、絵葉書
2015年3月23日月曜日
ものがたりとひと
つまづいたときには『草枕』を読むようにしている。
そうすると、なにかがすうっと抜けていく。
物語の筋を追っているわけではない。
物語は、わたしに入って、なにかをからめとって、抜けていく。
それが、どういう作用かわからない。
でも、わたしにとって、物語はそういうもので、
具体的な感情を呼びさますものではなく、
無為に作用するもの。
では、物語にとって筋は必要ないかといえば、そうではない。
筋があることで、それが物語として存在していることは、
なにより大切だったりする。
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