おだやかな年末です。
ひとつ毎年恒例の集まりがなくなったのですが、さみしいというより、ほっとしているのです。そして、おだやかっていうのはなんていい状態なのか。一年前の個展直前を考えると、とにかくおだやかな年末とは、すばらしい。
けれども、ぼやぼやしているわけではないのです。今年一年の成果がいくつか来年現れてきそうです。滞っていた仕事もいっきに形にしていく予定です。などと宣言して、無理をしているわけではなく。
そのまずはじめとして、わたしのところで止まって、まったく動かなくなってしまっていた案件にようやく手を付け始めました。
あまりに慎重にしすぎていたので、いままで手を付けなかったのですが、まずは少しずつのひび割れから、そこからなにか見えてきたらまた、コンコンとたたいて。そしていつか(比較的遠くない2月くらいには)、形として姿をあらわすその最初の一歩が踏み出せそうです。
ああ、よかった。ここ数年の懸案事項のまずひとつめに年内に着手できてよかった....!
「一緒にものづくりをしましょう」
と誘ってくださったある詩人から送られてきた落ち葉。なんの変哲もない落ち葉なのですが、詩を書く人が拾って、大事そうに私に送ってきてくれた。それは、ただひとつのほかにはない、もの。それを、ソフトグランドという技法で、固い銅板に、想いを記すように、転写し、製版しました。
なんてことのない版画ですが、大切な一枚となるようにこれにほんの少しだけ、味付けをして、よい絵に仕上げていきたいです。
そういったことの積み重ね...