2015年6月20日土曜日

蟻の左足

熊谷守一美術館が30周年だそうです。大好きな画家のひとりです。小さな美術館ながら、心底満たされるものがそこかしこに。「蝶とハルシャ菊」という布地に試し描きをした絵があって、その小さな切れ端に描かれた白い蝶と黄色い菊になんだか、ぐっときて、おもわずぽろっと涙してしまった。なにからしさといったものは、ひとつもなくて、板や布に絵の具がのっかってるだけなのに、なんでこんなにあらゆるものがそこにあるのか。絵とは不思議なものだと思う。熊谷守一は、ずっと小さな生き物を観察しているなかで、蟻がどの足から歩き始めるかを知ったらしい。さて、どの足から....なのでしょうか?



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