2020年7月26日日曜日

美術館は今日も映えているのか

連休となると、ついそわそわする小市民です。

先日は、東京都現代美術館で開催中、オラファー・エリアソン展へ。

いつからか、美術館では写真撮影がかなり許されるようになりました。
美術館だけでなく、あらゆるイベントで撮影okは多くなり、あからさまに「是非、SNSでシェアしてください」なんていわれることもあります。
口コミの威力が認知されたのでしょうか。
確かに、コストはかからないのに、広告力は絶大というのがSNSの側面のひとつです。
でも、ときおりそれを利用しようとしてたたかれる。なんて、場面にも出くわします。
十数年前には考えられなかった現象ですが、この先また、こんなことが?なんていうことも多々おこるのでしょう。
そういうことにはぼんやり傍観をきめこんでいますが。

美術館は予想よりもずっと混んでいました。
また自粛要請がきたら、確実にメンタルやられるから、政府が二の足踏んでる間に出掛けよう!という心の声が聞こえてきそうです。

気のせいか、お洒落なひと率高し...。
そして気づいたのは、オラファー・エリアソンのキラキラした作品の前で、
記念撮影以上の熱意をもって、撮影しているひと多し。
モデルさんの撮影しているのかと、一瞬おもったほどです。

インスタ....ですよね。

そう、現代美術って、映えるんですね。インパクトありますから。
もう、高層パンケーキなんてあげてもだれも「いいね」してくれませんから。
え、なにそれ?かっこいい。のは美術館。

そういえば、某新聞での企画で、作品とアイドルを撮る「美術館女子」というのがあって、美術や、フェミニズム、各方面からかなりたたかれてました。それは、たたかれるでしょう。って思いましたが、実際に美術館でインスタ用の撮影を熱心にしている女の子たち(きめつけ...)をみていて、それはそれで悪くない雰囲気だな。と、思いました。人間もまた自然の一部ですから、なじむんです。いい空間には。
エリアソンの考察や実験やコンセプトはおいてけぼりですが、
表層を滑降していくことでなにかひとつは拾うものもあるかもしれません。
彼らは観る意外の方法で、作品と交流をしている。わたしなんかよりずっと熱く。

でも、鶴岡政男の「重い手」の前でかっこよくポージングできる女の子ってどれだけいるでしょうか...。
それができるパワーがあるかどうか。
美術はやっぱり、かっこいいだけのものではないですね。パワーのぶつかり合い。
がぶりよつをしてこそ味わえると思います。

で、わたくしも草間彌生作品と撮ってみました。
小市民感があふれてます。まだまだです。




常設展より草間彌生「ドレッシングルーム」

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