2019年10月14日月曜日

詩人の帽子

今回の個展は、あるちいさなものがたりをもとに作られた挿画で構成されています。そのものがたりは「俺」という人物の短いモノローグです。この「俺」を、どう描こうかと思った時に、わたしのなかには詩人がうかびました。いつも、無垢で純粋なこころを死守しながら、この世界を下支えしているものたち、が、わたしにとっては詩人たちであるような気がしてならないのです。「俺」は、いつも帽子をかぶっています。憧れのかつての詩人たちが、いつも帽子を被っているイメージであるように。



Twitterでひろったベンヤミンのことば。

生という書物のなかで、その本文の欄外に予言として記されていた見えない文字を、追想は紫外線のごとく、それぞれの人に見えるようにする。『一方通行路』



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